色々な動物がそうであるように、鳥たちも種類によって色々な一生を送ります。ツバメの場合はどうでしょうか?このようなところからもツバメ独自の習性を知ることができます。 |
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ツバメは渡り鳥なので、私達が日本国内で見る事の出来るツバメは全てが日本で生まれたものではありません。日本が冬の間、暖かい南の地方で繁殖して北半球の夏の季節に日本へ渡ってきたツバメもいます。巣づくり・産卵・子育ての時期は、スズメなどに近い範囲で生活をしますが、年間を通してみると非常に広い行動範囲を持っているのです。ツバメの一生は夏と冬とを別の場所で過ごす、旅を続ける鳥だと言えます。 |
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ツバメはどれくらい長生きするのでしょう?まず、産卵のとき3〜7個の卵を産みますが、これらがすべて巣立つことができるのは稀なケースです。巣から落ちてしまったり、ネコ・ヘビやハシブトガラスなどの天敵に襲われてしまうこともあります。一日一個のペースで産卵するため卵の個数が多くなると、後に産卵されたツバメはどうしても成育環境が不利になり、巣立てないまま命を落とすこともあります。 巣立った後も、まだ飛び方の上手くない若い鳥は雑食性の高いカラスや猛禽類のワシやハヤブサ・トンビの獲物となります。近年の研究で、半年後の渡りの季節まで生き残るのは約13%と言われていますから、生まれながらにツバメは厳しい生存競争にさらされているのです。 |
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生まれた場所から最初の旅を終えて、目的地に到着出来たなら平均的な大人の仲間入りです。餌の取り方・天敵をかわす技術と知恵・長い距離を飛行する体力が備わった個体に成長出来ました。そこで巣を作り、産卵、子育てをして親鳥となります。ツバメは一年でこのサイクルを2回するということになります。
ツバメの平均寿命は1年半、その一生の間に渡りができるのは2〜3回。中には10年近くも生き続ける非常に強いツバメがいることも確認されています。旅を続ける鳥であること、また小型のため多くの天敵にさらされていることも平均的な寿命がこの長さにとどまる要因となっているのでしょう。 |
つばめの一生 |
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